介護シェアリングを導入することで個人の負担が軽減され、業務が効率化されることは大きなメリットです。しかしその一方で、導入するためには多くの課題があります。介護職員が利用者の介護に集中できるようにするためには、介護助手に頼むべき仕事の切り分けや役割の明確化が必要であり、受け入れ側の体制を大幅に整備しなければなりません。介護シェアリングの導入を急ぐあまりに、受け入れ態勢が整備されないまま介護助手を採用し、専門的な業務に対する指導時間が長引き、結果として職員の負担が増加した事例もあります。
その他にも、潜在的な人材として期待されている主婦層は働き方に制限があるため、業務の限定や稼働日数の調整など、幅を持たせた労働環境の整備が必要になってきます。単発で働く際でも問題が発生しないように、今まで慣例的に行ってきた業務をマニュアル化する手間もあります。また、介護の仕事は資格がなくても始められますが、現状は多くの資格が乱立している状態です。介護助手を目指す人に対して、どの資格を取得すればメリットがあるのかを分かりやすく提示しなければなりません。資格の整備に関しては、事業者だけでなく行政や各機関などが積極的に取り組んでいく必要があるでしょう。
まだまだ課題の多い介護シェアリングですが、導入を進めている介護施設は全国で増えつつあります。業務の細分化は事業者と労働者の双方にメリットがあります。介護業界には働ける時間に制限があったり、業務内容が複雑なために自信を失い働くことを諦める人が少なからず存在します。このような理由でためらっている人にとって、シンプルな業務を短時間からでも始められるようになるのは非常にありがたいことです。家庭の事情や身体的な理由から今まで働くことができなかった人の就業先が増えるのは、社会的観点から見ても喜ばしいことです。
また、職員が業務をスムーズに行えるまでの時間が短縮され、多様な人材を確保できるようになるのは事業者にとっても大きなメリットです。その他にも、働いた人にその施設を知ってもらい、評価してもらえることなどもメリットとして挙げられます。優秀な人材に巡り合えれば、正式採用につながる可能性もあるでしょう。
先述の通り、実用化には体制の整備などいくつかのハードルを越えなければなりません。しかし、介護シェアリングは現在介護業界が抱えている様々な問題を解決するための有効な手段の1つであることは確かです。そのため、介護シェアリングの需要はさらに伸びていくことが予想されます。
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