介護シェアリングが求められる理由「介護難民の増加」

MV
増加の一途を辿る「介護難民」
2021/03/10

増加の一途を辿る「介護難民」

介護難民とは

介護難民とは、身体的な問題があり介護を必要とするにも関わらず、介護サービスを利用できないでいる人々のことです。介護難民は社会の少子高齢化と共に年々増加傾向にあります。今後大きな社会問題に発展する可能性が高く、今のうちから対策していかなければなりません。もし、介護難民の増加に歯止めが効かなければ2025年頃には約43万人もの人が介護難民になると予想されています。介護難民の多くは、東京・神奈川・埼玉・千葉などの首都圏に集中しており、全体の3割を占めています。特に人口が密集している東京は介護難民の数が急上昇しています。

介護難民増加の原因

介護難民が増加している原因としてまず挙げられるのは、「高齢者の増加」です。少子高齢化や医療の発展による平均寿命の上昇により、介護サービスの需要は著しく伸びています。今後は団塊世代が高齢者に切り替わるため、少子高齢化の進行速度が緩まることはないでしょう。それに伴い、介護難民が増加していくことが予想されます。
また、「介護施設の不足」も問題視されています。介護施設の数は増えていますが、それでもなお需要に追い付いていない状況です。これも、介護難民が増加している一因として考えられます。介護施設の不足に付随し、介護職員も不足しています。こちらも求人の数は増えていますが、需要に対してまだまだ人手が足りていません。介護施設があっても介護職員が不足しており十分な介護サービスを提供できないケースも少なくありません。
「家庭内で介護ができない」人も増えています。親家族と子家族が同居しないケースが増え、共働き世帯も増えたことから家庭内で親の介護をできない人が多いのです。
最後に、「費用面の問題」も忘れてはいけません。介護保険制度はあるものの、使える費用が制限されれば受けられる介護サービスも限定されてしまいます。費用の工面ができずに介護サービスを受けられず、介護難民に陥ってしまうケースがあります。

今後も増えていくことが予想される

今後も増え続けることが予想される介護難民問題に対し、国は様々な対策を進めています。具体的には、「介護施設や介護職員の増加支援」「外国人介護職員や介護ロボットの導入」「都心部など介護難民の増加が顕著な地域に住む高齢者の地方への移住支援」などが挙げられます。費用面の問題についても、今後は今よりも負担を減らす方針のようです。しかし、このような対策を進めているとはいえ介護難民は増えていくでしょう。自分や身近な人が介護難民になってしまうこともあるかもしれません。そのため、個々でも事前に対策しておく必要があります。

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